東京大学では、産学協創協定を企業の皆様と締結し、社会的役割のビジョンを共有し、学問的な進化を礎に新たな未来社会を開拓する展開する事業を進めております。
その一環として、大丸有(大手町・丸の内・有楽町)地区を中心に日本におけるまちづくりに大きく貢献してきた三菱地所が東京大学と力を合わせて、MEC-UTokyoラボを設立し、本丸エリア(本郷と丸の内を包含する楕円状の地域)を核として、今後のまちづくりや知の拠点づくりのあり方を探求し、国際的に貢献していこうとしております。
人口減少、高齢化、地球温暖化、国際的な社会の不安定化が進む中、日本のまちづくりも転換点を迎えています。都市のこれからの変化を先取りし、新たな価値観、イノベーション、空間モデル、社会モデルを発信し、日本を先導する。本丸エリアはそのような新たな使命を背負い、社会に貢献していかねばなりません。その方法論を追求していきます。
次世代まちづくりの研究・教育を進める総括寄附講座に加え、知の交流の拠点形成を追求する共創ワーキンググループ、利用者目線による都市サービス提供を考える共感ワーキンググループ、環境に配慮した未来社会のデザインを追求する共生ワーキンググループという大きな3つの研究グループを組織し、社会連携研究部門を立ち上げて推進していきます。
当社は「人を、想う力。街を、想う力。」をスローガンに掲げ、「街」を舞台に、新たな価値創造や環境との共生に挑戦し、街づくりを通じて社会に貢献することを目指しています。
現代社会においては、従来よりも働き方・ライフスタイルも変化しており、いわゆる「ON」と「OFF」の時間の垣根もなくなってきました。今まで以上に、一人一人のニーズが多様化している中で、本当に想うべき「人」たちの真のニーズを捉え、新たな街の未来を描くことは簡単ではありません。だからこそ、今般多様な英知を有する東京大学の力をお借りして、共に議論し、新たな街の在り方を考え、その街で過ごす「人」の暮らしと未来を想うことは、我々の使命なのではないかと考えています。
特に、当社が130年以上街づくりに携わっている大手町・丸の内・有楽町エリアについては、35万人の就業者が働く日本の未来を創り出すビジネスの一大中心地になります。そして、東京大学の主要拠点であり卓越した知が集積する本郷から、大手町・丸の内・有楽町までのエリアを、この度「本丸エリア」と名付けました。本連携を通じて、この本丸エリアを起点とした思考・実践を通じ、東京・日本の未来を体現するモデルケースを生み出すことを目指して参ります。